バイオリン弦の素材と寿命について徹底解説!種類ごとにまるごと比較 

バイオリン初心者であれば、バイオリンの弦にどれだけの種類や素材があるのか、どの弦を使用すればいいのか迷ってしまうはずです。

今回は、これからバイオリンを始める人に向けて、弦はなぜ必要なのか、一度購入した弦はどれだけの期間使用することができるのか、さらには、種類やおすすめの弦について紹介します。

バイオリンの弦はなぜ必要?

バイオリンは、弦を弓で弾いて音を奏でる性質の楽器です。弾かれた弦が細かく振動し、駒を通ってボディ全体に伝わることで、バイオリン独特の美しい音が生まれます。

そのため、弦はバイオリンには必要不可欠なパーツであり、弦なしでは演奏することができません。

バイオリン弦の寿命

バイオリンの弦は、定期的に交換する必要があり、早いものであれば3ヶ月程度で悪くなってしまいます。

一般的には半年に一度の交換で十分ですが、劣化している弦は音が出にくく、音質も変わってしまいます。

「使えるのだから切れるまで使う」という人も中にはいますが、発音や音をとるツボが合わないと感じたら、すぐに交換することをおすすめします。

また、バイオリン弦は、使用期間に関係なく練習中に突然切れてしまう可能性も十分にあります。一度切れてしまった弦はもう使用することができないので、常に予備の弦をストックしておくと安心です。

バイオリン弦の素材は3種類

バイオリン弦の代表的な種類は、「ガット弦」、「スチール弦」、「ナイロン弦」の3種類です。

それぞれの性質や使用されている素材が違い、用途も異なります。ここからは、バイオリンで主に使われている代表的な3つの種類の弦を紹介します。

ガット弦

ガット弦は、昔からあらゆる楽器の弦として広く使用されています。

ガット弦は、羊の腸の中の強い繊維部分を乾燥させたもので作られており、自然の恵みならではのしなやかで柔らかい音を奏でられるのが特徴です。

動物からできているため、温度や湿度の高い場所での保管は避け、定期的な交換が必要となります。

しかし、誰もがガット弦が響かせる音色に釘付けになり、一度使えば他の種類の弦を使えなくなるほどの魅力があります。主にプロや中上級者の方におすすめです。

スチール弦

金属の線が用いられており、安定性や耐久性に優れているのがガット弦の特徴です。

硬めの弦なので、柔らかくしなやかな音を出すのは少し難しいですが、力強い音量を出すことが可能です。

丈夫でチューニングも簡単にできることから、中学校・高校のオーケストラや子供用のバイオリンにもよく使用される弦です。他のバイオリンに比べると、少し機械的な音になりますが、クリアでハキハキした演奏が好きな方におすすめの弦です。

特にチェロの弦として使われることが多いです。

ナイロン弦

ナイロン弦は、その名の通りナイロンでできている弦のことをいいます。

実際には、ナイロンだけではなく、さまざま合成繊維が使用されており、耐久性にも非常に優れています。

また、ナイロン弦はガット弦の奏でるやわらかい音質を目指して作られているので、ガット弦よりもチューニングが簡単で、さらにはリーズナブルな価格で手に入れることができることから、初心者にも一番人気の弦です。

使いやすさと手頃な価格から、現代の弦の主流となっています。

バイオリン弦を選ぶ際のポイント

バイオリンの弦を購入するとき、選ぶ基準は人によって異なります。ここからは、バイオリン弦を選ぶ際に、重要なポイントを2つ解説します。

①耐久性

初心者でたくさん練習したいのであれば、耐久性が良く少しでも長持ちする弦を選ぶことをおすすめします。

初心者のうちは、正しい弾き方や力加減もわからないので、強くてしっかりした素材の弦を選ぶようにするといいでしょう。

②どんな曲を演奏したいのか

弦によっては、音の出方や質が大きく異なります。

そのため、なめらかな曲調のものを演奏したいのであれば柔らかい素材の「ガット弦」、力強くハキハキとした曲調を演奏したいのであれば「スチール弦」など、演奏する曲によって弦を選ぶことも大切なポイントです。

バイオリン弦はどこで手に入れられるのか

バイオリンの弦は、楽器ショップで購入することができます。

しかし、一番お得に購入する方法は、ネット販売です。ネットショッピングでは、時々サイトで期間限定セールなどが行われます。

そのため、タイミングが良ければ大幅に値下げされていることもあります。同じものを購入するなら、お得なネット通販もチェックしてみてはいかがでしょうか。

おすすめのバイオリン弦を弦の素材別に紹介

ここからは、バイオリン弦別でおすすめの弦のメーカーを紹介します。ぜひ弦選びの参考にしてみてください。

ゴールドブロカット(スチール弦)

ゴールドブロカットは、弦のメーカーで最も知名度が高く、丈夫で耐久性の優れている弦が特徴的です。

丁寧にコーティングされていることでスチール弦であるにも関わらず、柔らかく明るい音色を奏でることができます。また、他のメーカーの弦とも合わせやすいので、予備として持っていても便利です。

ドミナント(ナイロン弦)

ドミナントのナイロン弦は、スチール弦では表現できない豊かで繊細な音色を奏でることができます。

また、メンテナンスがしやすくピッチの安定感もあるので初心者にもおすすめです。また、高温多湿な場所にも強く長持ちする素材なのも魅力の一つです。

繊細な音色と迫力のある音質を兼ね揃えた商品です。

パッシオーネソロ(ガット弦)

羊の腸を使用し、一つずつ丁寧にハンドメイドで仕上げられたガット弦で有名なパッシオーネソロ。

その音色は美しく、パワフルで優れた性能をしています。少し価格は高くなりますが、非常に力強く輝かしい音色を奏でることができるので、ソロ演奏にも最適です。

オーケストラやコンサートで、プロが使用することがとても多いメーカーです。

バイオリン弦の値段の相場

バイオリンの弦の値段は、バイオリン本体と同様にピンからキリまであります。

安いものであれば500円程度から、高いものであれば1万円を超えるものまでさまざまです。

値段の基準は、弦に使用されている素材であったり、ハンドメイドであったりバイオリン以外の商品とそう変わりません。

バイオリンの弦は、ただ高価で品質の良いものを購入すればいいというものではないので、自分の用途や演奏したい曲に合った弦を選ぶようにしましょう。

初心者にはスチール弦をおすすめする理由

初心者が初めてバイオリン弦を購入するのであれば、「スチール弦」をおすすめします。スチール弦は金属でできているため、耐久性が強く切れにくい特徴があります。

機械のような大きな音が出るので、音の表現をするのには適していませんが、チューニングがしやすく、安心して練習できることから初心者に向いている弦だといえます。

まとめ

今回はこれからバイオリンを始める初心者の方に向けて、弦の種類や素材、おすすめの弦について紹介しました。

弦には特性や音色が異なる3つの種類が存在し、用途やレベルに合わせて購入する必要があります。また、練習中に突然切れてしまうというアクシデントを避けるために、常に予備の弦を用意していることも大切です。

これから、弦の購入をご検討中の方は、ぜひこの記事を弦えらびの参考にしてみてください。

人気の記事
見学・試奏 お問い合わせ