バイオリンはどのように音を奏でているの?バイオリンの構造や仕組みを徹底解説

繊細で美しい音色と優雅な音を奏でるバイオリンですが、バイオリンの音の出る仕組みについて知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、バイオリンが音を出す仕組みやバイオリンの構造について詳しく解説します。

あわせて、バイオリンの音質を保つための方法、良い音を奏でることで有名なバイオリン3選も紹介するので、良音のバイオリンをお探しの方はぜひ参考にしてみてください。

バイオリンが音を出す仕組み

ただ弓を動かして音を鳴らしているように見えるバイオリンですが、バイオリンは一体どのような仕組みで音を奏でているのでしょうか。

ここからは早速、バイオリンが音を出す仕組みについて、大きく3つに分けて解説します。

弓毛で弦を擦る

バイオリンは、弓毛で弦を擦ることで音が鳴る仕組みです。

バイオリンの弓の先には、馬のしっぽなどで作られた毛が160〜180本ほど付いており、綺麗に一直線に並べて付けられています。

また、バイオリンは弓で弦を弾いて振動させて音を鳴らします。

そのため、実際は「こする」より「弾く(はじく)」という表現の方が合っているでしょう。

弦の振動がボディに響く

バイオリンは、弓で弾いたことによって弦が振動し、その音が空洞になっているボディ全体に響き渡る仕組みです。

弾かれた弦の振動は、駒(4本の弦を支えているパーツ)を通り、ボディの表板や裏板に伝わって音を奏でます。

バイオリンはスプルースという材木で作られていることが一般的ですが、使用される木材やニス、木目の違いでも音質が異なるのが特徴。

また、弦によっても弾き具合や音が変わるので、自分の好みや用途に合わせての素材選びが大切です。

摩擦と松脂の関係

バイオリンは、弓毛に松脂を塗って弦を擦るのが一般的です。

毛のキューティクルに松脂を塗り、毛をベタベタさせることで弦に引っ掛かりやすくする仕組みです。

特に新しい弓毛は滑りやすく、松脂なしでは音を鳴らすことはできません。

松脂は松の木から採取した樹液を固めたものです。

初心者の方には引っかかりの良い粘度の高い松脂(ダーク)、より滑らかに演奏したいプロの方には粘度の低い松脂(ライト)をおすすめします。

バイオリンの音質を保つためには

湿度や温度の変化など、保存環境によっても音が変わってしまう繊細な楽器、バイオリン。

ここからは、バイオリンの美しい音質を保つために知っておくべき2つのポイントについて解説します。

室温度に配慮した環境での保管

バイオリンは湿度や温度の変化によって、音質が大きく変わってしまうこともある繊細な楽器です。

そのため、バイオリンの品質を良い状態で維持したい方は、自宅でのバイオリン保管場所にくれぐれも気をつけましょう。

直射日光は避け、気温は25度以下で湿度は50%前後が理想です。

バイオリンを保管するためのトランクケースなどを用意し、室温度計で随時チェックするのがおすすめです。

弦や弓毛を交換する

バイオリンの音色を維持するためには、定期的に弦や弓毛の交換を行うことが大切です。

バイオリン本体やパーツに使用されている素材のほとんどが、自然の材料でできているため、一定期間を超えると消耗してしまいます。

弓毛の交換時期は1年に1回が理想。弦の理想の交換時期は3ヶ月に1回、最低でも1年に1回は新しい弦に交換しましょう。

弦は弾き方によって突然切れてしまうこともあるため、予備の弦は購入しておくと安心です。

バイオリンの音はニスと関係があるのか

バイオリンにはニスが塗られていますが、それは「楽器の美しさを引き立てるために塗っている」とイメージする方も少なくないでしょう。

しかし実際には、バイオリンの木の保護や音の振動を増幅させるためにニスが使用されています。

バイオリンのニスは、木を硬直させ落ち着いた音色を鳴らす役割を担っているため、ニスなしでは高い周波数の音しか奏でられません。

このように、バイオリンのニスは見た目の美しさのためだけでなく、音色にも大きく関係することがわかります。

良い音を奏でるおすすめバイオリン3選

せっかくバイオリンを購入するのであれば、より良い音を奏でるバイオリンを選びたいですよね。

ここからは、良い音を奏でるおすすめのバイオリン3選を紹介します。

カルロ・ジョルダーノ バイオリンアウトフィット

カルロ・ジョルダーノのバイオリンアウトフィットは、多くのバイオリン教室でも用いられるほど弾き心地がよく、かつ音響に優れています。

職人によって一つひとつ手作りされ、丁寧に調節が行われています。明るく豊かな音量を奏でるのがバイオリンアウトフィットの特徴です。

ヤマハ Braviol(ブラビオール) 

熟練された職人によって、丁寧に手作りされたヤマハのブラビオールは、音質に最も良いといわれるオイルニスで塗装されています。

シェイディング加工されていることから、外観も非常に美しく、さらには純粋で美しい音色を奏でます。

セットでの購入も可能なため、初心者の方にもおすすめです。

Hallstatt(ハルシュタット) 入門用バイオリン 10点セット

Hallstattの入門用バイオリンは、一度に全てのものが揃うバイオリン10点セットで販売されています。

ボディには質の良いこだわりの木材が使用されており、高い振動性で美しく響きます。

また、弦を調節できるアジャスターも付属しているので、初心者でも簡単に調弦ができるので安心です。

まとめ

今回は、バイオリンはどのように音を鳴らしているのか、バイオリンの仕組みや構造について詳しく解説しました。

バイオリンは、ただ弓でこすって音を鳴らしている楽器のように見えますが、より美しく響かせるためにさまざまな工夫がされています。

また、バイオリン本体の素材や松脂・弦・ニスなど、演奏に使用するもの全てが音色に関わることがわかります。

バイオリンの音色をさらに美しく演奏したい方は、ぜひこの記事を参考に素材選びや弾き方にも意識してみてください。

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