一見全て同じ大きさに見えるバイオリンですが、実はバイオリンにはサイズがあり、自分の体に合ったサイズのものを選ぶ必要があります。
しかし、バイオリンを初めて購入する方にとっては、どれくらいのサイズがあるのか、どのサイズを選ぶべきか迷う方が多くいるはずです。
特に、子供用のバイオリンには複数のサイズがあり、成長に合わせてバイオリンを買い換える必要があるでしょう。
本記事では、バイオリンの一般的なサイズや、子供用バイオリンのサイズ、自分に合ったバイオリンの選び方について徹底解説します。
あわせて、バイオリン選びに失敗しないためのポイントなどについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
一般的なバイオリンの大きさは?

バイオリンに複数のサイズが存在するとはいうものの、大人用は基本的にワンサイズ、子供用ではいくつかの異なるサイズのバイオリンがあります。
ここからは、一般的なバイオリンの大きさや子供用のバイオリンのサイズ一覧、バイオリンの大きさ全般について詳しく解説します。
バイオリンのサイズ表
バイオリンには、4/4・3/4・1/2・1/4・1/8・1/10・1/16の7つのサイズがあります。
以下では、それぞれのバイオリンに適する腕の長さ・身長の目安を表にします。
サイズ | 4/4 | 3/4 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/10 | 1/16 |
腕の長さ(cm) | 57以上 | 53〜57 | 50〜53 | 44〜50 | 41〜44 | 38〜41 | 38以下 |
身長(cm) | 145以上 | 130〜145 | 125〜130 | 115〜125 | 110〜115 | 105〜110 | 105以下 |
参考:島村楽器公式ホームページ
以上がバイオリンのサイズ選びの目安です。
しかし、あくまで目安であるため、楽器専門店に行って実際に手にすることをおすすめします。
同じサイズのものでも、実際に持つと微妙にフィット感が異なる場合があるので、ぜひお店で一度試奏してみましょう。
大人が使用するのは4/4サイズ
一般的に大人が使用するのは、4/4サイズのバイオリンです。
4/4サイズのバイオリンは、全てのサイズの中で「通常サイズ」・「フルサイズ」と呼ばれており、多くのバイオリンがこのサイズで制作されています。
子供の分数バイオリン
子供用のバイオリンは、3/4・1/2・1/4・1/8・1/10・1/16と、分数で表されるサイズの中から選ぶのが一般的です。
もちろん、体の成長具合によっては大人サイズの4/4が合う場合もあるため、実際に持った感じを見て確認しましょう。
これらの分数刻みでサイズの異なるバイオリンを「分数バイオリン」といいます。
身長や腕の長さなど、子供が快適にバイオリン演奏できるよう、ぴったりのものを選ぶことが大切です。
バイオリンサイズの選び方

バイオリンのサイズ選びで失敗しないためには、腕の長さ・身長など、購入する前にチェックしなければならないポイントがあります。
ここからは、自分のサイズに合ったバイオリンの選び方を詳しく解説します。
腕の長さ
適したサイズのバイオリンを選ぶためには、腕の長さが合っているかどうかを確認しましょう。
まず、バイオリンを実際に構えたとき、スクロール(バイオリン上部の渦巻のパーツ)をしっかり握れるか、肘を軽く曲げられるかを見てみましょう。
バイオリンが大きすぎて腕が伸びきっている、反対に肘が曲がりすぎている場合は、適正なサイズとはいえません。
複数のバイオリンを実際に構えて、腕の長さや肘の曲がり具合が適しているものを選ぶことが大切です。
身長
身長は、バイオリン選びで腕の長さほど重視するポイントではありませんが、目安として決められていることが多いです。
まずは一般的なサイズ表をみて身長の目安に合ったサイズのものから構えてみると、スムーズにバイオリンのサイズ感覚がつかめるでしょう。
バイオリンを選ぶ際のポイント

バイオリン選びでは、自分に合ったサイズのものを選ばなければなりませんが、重さや外観、音色の好みで選ぶことも大切です。
ここからは、バイオリンを選ぶ際に、サイズ以外で重視するべき2つのポイントについて解説します。
重すぎないか
バイオリン選びでは、バイオリンが重すぎないかどうかも重要なポイントです。
演奏や練習で長時間同じ体勢で構えても問題のない重さかどうか、実際に構えてチェックすることをおすすめします。
バイオリンの重さは300〜600gと、ものによって差があります。重すぎると怪我の原因にもなりかねないため注意が必要です。
特に、子供用のバイオリンをお探しの方は、なるべく軽めのものを選びましょう。
好みの音を奏でるか
バイオリンは、一つひとつ奏でる音が微妙に異なる繊細な楽器です。
特に手工品のバイオリンは、同じブランドでも木の木目やニスの塗り方ひとつで音が若干違います。
弾き心地・聴き心地の両方に満足がいくよう、気になるバイオリンを見つけたら試奏してみると良いでしょう。
まとめ
今回は、これからバイオリン選びをする方に向けて、バイオリンのサイズや自分に合ったサイズのバイオリン選びの方法について詳しく解説しました。
バイオリンを選ぶ際には、ただ体の大きさで選ぶのではなく、腕の長さやフィット感を実際に試すことが最も重要です。
そのため、バイオリン選びで失敗したくない方はなるべく楽器店に足を運び、実際に楽器に触れてから決めることをおすすめします。
サイズのフィット感も大切ですが、音色もそれぞれなので、全てにおいて自分に合った一つを選んでください。
どのサイズのバイオリンを選ぶべきかお悩みの方に、この記事をお役立ていただけると幸いです。