バイオリンとチェロの違いは?大きさや音色について解説

ビオラやチェロ、コントラバスなど、バイオリン以外にも弦楽器の種類はたくさんあります。

どれも見た目は似ていますが、音色や大きさ、弾き方などが大きく異なるのが特徴です。

この記事では、弦楽器の中でも人気の高いバイオリンとチェロについて詳しく説明します。

あわせて、バイオリンとチェロのそれぞれの特徴や違い、どちらが初心者に向いているのかなどを徹底解説。

バイオリンかチェロ、どちらを始めようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

バイオリンとチェロのそれぞれの特徴

バイオリンとチェロは、横に並べると大きさが異なるため、「大きい方がチェロ」、「小さい方がバイオリン」と見分けはつきやすいです。

しかし、バイオリンとチェロは見た目だけでなく、音色や弾き心地も大きく異なります。

ここからは、バイオリンとチェロのそれぞれの特徴をわかりやすく解説します。

バイオリン

バイオリンは、バイオリン属の中で最も小さく、クラシックやオーケストラなどの舞台でも多く活躍しています。

小さいボディでありながら高音域を出し、繊細で美しい音色を奏でるのが特徴です。

バイオリンの全長は約60cm、同部の長さは35cmほどのものが一般的。重さは選ぶバイオリンによって異なりますが、300〜600gくらいでしょう。

軽量で小柄なバイオリンは、肩と顎でバイオリンを挟んで演奏するのが基本です。

チェロ

チェロはバイオリンより大きなボディをしており、低音で落ち着いた音色を奏でる楽器です。

全長は約120cm、重さは3〜5kg程度で全長や厚さはバイオリンの約2倍です。

バイオリンと使用されている素材や構造はほとんど同じですが、深く渋みのある低音がチェロの特徴。

また、チェロは大きな楽器であるため、エンドピン(金属製の脚棒)で調節して膝で挟んで構えます。

弓は少し短めに作られたチェロ専用のものがあるので、購入する際は注意しましょう。

H2バイオリンとチェロの大きな違い

構造も見た目も似ていて「大きさだけが違うのでは?」と思われがちなチェロとバイオリン。

バイオリンとチェロでは、弾き方や音色などが大きく異なるため、好みで選ばれることがほとんどです。

ここからは、バイオリンとチェロの違いを大きく2つに分けて解説します。

大きさ

バイオリンとチェロの、最もわかりやすい違いはその大きさです。

上記で詳しく述べた通り、チェロはバイオリンより2倍ほど大きいのが特徴です。

特に、チェロはその大きさから「大人専用の楽器」とイメージされることも少なくありませんが、チェロにも分数バイオリンのようにサイズがあります。

いずれも4/4〜1/10まで7つのサイズに分かれているので、子供用のチェロ・バイオリンを選ぶ際は必ずサイズ表を見て体の大きさに合ったものを選びましょう。

音色・音域

バイオリンとチェロの音色の違いは、音色・音域にあります。

チェロ・コントラバス・バイオリン・ビオラの4種類の中で、最も小さく高音域なのがバイオリンです。

バイオリンの音色は、クラシック音楽を演奏するのに向いており、軽やかで繊細な音色をしているのが特徴です。

一方で、バイオリンよりも1オクターブ低く調弦されているチェロは、低く落ち着いた音色を奏でます。

その低い音域から「人間の声に最も近い音域」と呼ばれることも。

バイオリンは高音域で軽やかな音色、チェロは低音域で落ち着いた音色と覚えておくと良いでしょう。

バイオリンとチェロどちらが初心者向き?

バイオリンとチェロは似ているようで異なる点が多いということが、本記事の前半でわかります。

続いては、バイオリンとチェロのどちらが初心者に向いているのか、について解説します。

どちらの楽器が初心者に向いているのかは、個人差があるので以下を参考にしてみてください。

チェロは体に負担を軽減できる

チェロはバイオリンよりも体への負担を軽減できるメリットがあります。

バイオリンとチェロでは、バイオリンの方が小さいため「バイオリンの方が楽そう」とイメージする方が多いでしょう。

しかし、バイオリンは肩と顎で挟んで演奏するため、長時間バイオリンを構え続ける必要があります。

一方、チェロの場合は座って抱きかかえる構えなので、体への負担を減らせます。

そのため、チェロは楽器演奏に慣れていない初心者でも挑戦しやすいといえます。

指に負担をかけないのはバイオリン

バイオリンはチェロよりも小さいため、弦を押さえる指への負担が少ないといえます。

バイオリンもチェロも音を鳴らす仕組みは同じく「右手で弓を持ち左手で弦を押さえる」のが基本です。

そのため、手が小さい方にはバイオリンの方が弾きやすいでしょう。

チェロの楽譜は読みやすい

バイオリンとチェロでは、チェロの楽譜の方が読みやすいため、比較的初心者でも演奏しやすいでしょう。

基本的に、チェロはベースパートを演奏する楽器です。そのため、楽譜は簡素に作られていることがほとんどで、初心者にもわかりやすいといえます。

楽譜を読むのが初めての方、苦手な方はチェロから始めてみると良いでしょう。

まとめ

今回は、バイオリンとチェロについて知りたい方に向けて、それぞれの特徴や違いについて詳しく解説しました。

この記事でわかる、バイオリンとチェロの大きな違いは以下の3つです。

・チェロはバイオリンより約2倍大きい
・チェロは地面に置き、バイオリンは肩と顎で挟んで演奏する
・バイオリンは高音域、チェロは低音域

見た目も構造もほとんど同じですが、チェロとバイオリンは異なる大きさや音色をしているのがわかります。

高音域と低音域が重なるとより美しい音色を奏でることから、これらの楽器は一緒に演奏されることが非常に多いです。

バイオリン・チェロはそれぞれの魅力を持ち、そのどちらもオーケストラ界では外せない楽器であることに間違いありません。

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