バイオリンに必要なメンテナンスとは?定期的なお手入れを忘れずに!

バイオリン本体は自然の素材で作られていることが多く、綺麗な見た目や音色を保つためには、定期的なメンテナンス・お手入れが欠かせません。

今回は、バイオリンに必要なお手入れ方法やタイミング、正しい保管方法について詳しく解説します。

愛用しているバイオリンを少しでも長持ちさせたいと思う方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

バイオリンの基本的なお手入れとは

バイオリンには使用する度に必要なお手入れと、定期的な内部のメンテナンスが必要です。

下記では日常的なお手入れ方法と、定期的に必要なメンテナンスの2つに分けて詳しく説明します。

日常のお手入れ

主にバイオリンに必要な日常のお手入れは、バイオリン本体の拭き掃除です。バイオリン使用後は、手汗や指紋が本体に付着してしまいます。

手汗や指紋はすぐに拭き取らなければ落としにくくなり、強く擦るとニスがはげてしまう恐れがあります。

バイオリンの外見を綺麗に保つためには、使用した後は必ず汚れを拭き取ることが大切です。

拭き掃除をする際は、バイオリン専用のクロスやガーゼを用い、バイオリン本体を優しく撫でるように拭きあげましょう。

定期的に必要なメンテナンス

バイオリンの弦や弓毛は消耗品であるため、定期的なメンテナンスが必要です。

弦は丈夫で長持ちする素材のものを購入しても、弾き方や弾く回数によって早く切れてしまうことが少なくありません。

弦の交換は最低でも半年に1回は行うようにしましょう。もし突然切れた時のために、ストックを購入しておくのもおすすめです。

また、弓毛も同じく定期的に毛替えをしなければなりません。毛替えをしなければ、毛の表面が弦に引っかかって、うまく演奏できなくなってしまうことも。

弦の交換は自分でもできますが、毛替えは専門の技術が必要なため、プロの技術者にお願いしましょう。

メンテナンスが必要なタイミング

バイオリンは非常に繊細な楽器のため、季節や気温の変化で音が悪くなってしまったり、弦が使えなくなってしまったりしてしまいます。

ここからは、バイオリンのメンテナンスが、特に必要となるタイミングについてお話します。

乾燥・湿度の高い時期

特にバイオリンのペグは、乾燥が激しい時期に緩んで止まらなくなるというトラブルが起こりやすいです。

逆に、湿度の高い時期には木が膨張してペグが回らなくなります。そのため、急激に乾燥・湿度の高い時期は頻繁にメンテナンスをするのをおすすめします。

ペグが止まらなくなった場合は、一度ペグを完全に緩めてから抜き取り、チョークを弦に塗ると改善されます。

自分でもできる作業ですが、不安な方は楽器屋や専門のお店に持っていくと良いでしょう。

駒が傾いてしまった

バイオリンの弦を支える駒が傾いてしまった際は、すぐにメンテナンスするのが大切です。駒は、弦の力で表板に押し付けられているだけなので、簡単に傾いてしまう部分です。

しかし、駒が傾いた状態で放置すると、駒が変形したり綺麗な音色が出しにくくなったりするトラブルが起こり得ます。

バイオリンを演奏する前は必ず、一度本体を横から見て駒が正しい位置にあるかどうか確認しましょう。

すでに変形している場合は、無理に演奏し続けず、専門の技術者に見てもらうのをおすすめします。

バイオリンを保管する際の注意点

バイオリンには、定期的なメンテナンスやお手入れも大切ですが、使わないときの保管の仕方も重要です。

ここからは、バイオリンを保管する適切な方法と注意点を3つ解説します。

使用後の拭き掃除

バイオリンの外観を綺麗に保つために、演奏後はバイオリン本体・弓・指板・ネック・あご当てなど、手アカや指紋、汗で匂いや汚れが残らないよう清潔に保つのが基本です。

ここで注意していただきたいポイントは、弓の拭き掃除ではスティックの部分だけを拭き取り、弓毛は拭かないようにすることです。

弓毛には松脂がついており、松脂が弦と弓を摩擦させて音を奏でる仕組みになっています。演奏後は、弓を緩めてからスティックだけ丁寧に拭くようにしましょう。

楽器全体のチェック

楽器を使用した後は、バイオリン本体と弓に割れや傷など、異常がないか目視でチェックしましょう。

毎回チェックする癖をつければ、異常があった際に自分で気づくことができるようになります。

バイオリン本体と弓の端から端まで、目で見て確認し、次回も気持ちよく演奏できるように整えておくことが大切です。

保管場所の室温度

バイオリンは気温や湿度の変化によって、音色や質が変わってしまう非常に繊細な楽器です。

特に夏は高温によってニスが溶けたり、木が膨張して音が変わってしまったりしてしまう恐れがあります。

バイオリンを保管する際は、必ず専用のケースに入れて、直射日光や気温の高い場所には置かないよう注意しましょう。

反対に、乾燥すると弦が縮んでしまうため、乾燥がひどい季節にはケースの中に乾燥防止剤を入れておくと安心です。

バイオリンをメンテナンスする頻度

バイオリンをメンテナンスする頻度は、使用する頻度にもよりますが、最低でも1年に一回は行いましょう。

バイオリンは正しく保管し、定期的なメンテナンスを行うと十分に長持ちする楽器です。しかし、弦や弓毛は消耗品なため、どうしても寿命があります。

綺麗な音色や音質を保ちたいのであれば1年に一回、もしくは半年に一回のメンテナンスをおすすめします。

弦や弓毛の消耗度はバイオリンを使用した回数によっても異なるため、使用頻度によってメンテナンスの時期を決めることが大切です。

まとめ

今回は、大切なバイオリンを少しでも長持ちさせたいと思う方に向けて、バイオリンの正しいメンテナンスとお手入れ方法について解説しました。

バイオリンは気温や湿度の変化にも敏感で、繊細な楽器であるため、正しい知識で管理しなければすぐに傷んでしまいます。

少しでも綺麗な状態を保てるよう、これから自分のバイオリンをお手入れする方は、ぜひこの記事もお役立てください。

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